【2020年版】働きがいのある企業ランキング|OpenWork発表

OpenWorkは、毎年独自の評点・口コミデータから働きがいのある企業ランキングを発表しています。今年も、2020年度版のランキングが発表されたので、詳しく解説していきます。

OpenWorkについての紹介・詳細はこちらの記事をご覧ください。

企業の評判や年収が分かる。OpenWork(旧:Vorkers)の信憑性や口コミの見方を解説

2022年2月19日

ランキングについて

ランキングは1位〜50位まで。

OpenWorkのデータベースにある企業数がどれくらいあるかは、公開されていないため、正確な数値は分かりませんが、「総合評価ランキング」の件数が145,861件なので、約15万件ほどあると想定されます。

ランキング50以内ということは、上位3.5%以内に入っているということですので、相当評点・口コミが高いということが分かります。

算出方法

働きがいのある企業ランキングは、OpenWorkにおける総合評価を集計したランキングです。

匿名の社員・元社員による自らの職場環境に関する8つの評価項目点(※)を元に、OpenWork独自で用いているアルゴリズムにより算出されています。

※ 8つの評価項目は以下です。

  • 待遇面の満足度
  • 社員の士気
  • 風通しの良さ
  • 社員の相互尊重
  • 20代成長環境
  • 人材の長期育成
  • 法令順守意識
  • 人事評価の適正感

20代の成長環境などは、若手や新卒就活生を意識して集めていると思われます。給与や福利厚生などは待遇面の満足度にまとめて入っており、どちらかというと企業カルチャーが重視された項目となっているのが特徴的です。

データ収集方法

働きがいのある企業ランキング2020は、「OpenWork」の会社評価レポートへの回答を通じてデータを収集されています。

会社評価レポートの回答条件は以下の二つ。

  • 社員として1年以上在籍した企業の情報であること
  • 500文字以上の自由回答と、8つの評価項目に回答いただくこと

あくまで直近の評価をすることができる社員の評価レポート(口コミ)を選別して、評価対象としています。

対象期間は2018年7月1日〜2019年12月31日

働きがいのある企業ランキング2020は、2018年7月1日~2019年12月31日に「OpenWork」に投稿された回答時に現職または1年以内に退職した社員によるレポート回答107,804件のうち、条件を満たす80,698 件を対象データ(※)として集計されています。

ランキング1位から50位までを全部紹介

1位.株式会社セールスフォース・ドットコム

引用元:https://www.salesforce.com/jp/
本社・創業アメリカ
業界IT・インターネット
URLhttps://www.salesforce.com/jp/
採用ページ中途採用
新卒採用
評価点4.72

セールスフォース・ドットコムの社員クチコミ

「非常に働きやすい環境です。カルチャーを大切にしており、外資でイメージの強いドラスティックな環境はありません。育成のプログラムが組まれており、達成時の祝福文化も非常に盛ん。昇進などプロモーションのキャリアのつくり方が複数あり、このあたりも外資の持つ同じロールで働いて転職するというイメージからは離れていると思います。達成者を会社をあげてセレブレーションする文化が強く、これは社員のモチベーションにもなっています」(営業、男性)

「企業内の透明性が高く、マネジメントミーティングが全社にストリーミングで公開されるなどオープンなコミュニケーションが良いと思います。目標設定もV2MOMという制度があり、非常に優れていると思います。また、エネルギッシュで成長できる環境だと思います。スピードが早い環境のため、落ち着いて仕事をしたい人には向かないかもしれません。スピードが早いだけでなく変化も多いので、それを楽しめる方であればカルチャーフィットするでしょう」(販促、女性)

セールスフォース・ドットコムについて解説

セールスフォース・ドットコムはCRMシェア世界一のSaas企業です。Saas企業への投資も積極的に行い、ビズリーチ やSansanなどにも投資をしています。直近ではデータビジュアル化ツールのタブロー社を買収しています。

フォーブスが発表する「世界で最も革新的な企業」リストでは、、3年ぶりに米のIT企業セールスフォースが首位に返り咲いた、とありますが、アメリカの企業ランキングでも上位に位置しています。

引用元:https://forbesjapan.com/articles/detail/17275/2/1/1

2位.グーグル合同会社

引用元:https://about.google/intl/ja_jp/
本社・創業アメリカ
業界IT・インターネット
URLhttps://about.google/intl/ja_jp/
採用ページhttps://careers.google.com/
評価点4.64

グーグルの社員クチコミ

「よく知られていることではありますが、特にソフトウェアエンジニアにとっては技術的にも働き方的にも裁量が非常に広い会社です。基本的には、チームやプロダクトの目標に貢献していればどこでどのように働いていても(チームの他のメンバーとの仕事に支障がない限りは)とくに気にしない、という方針のマネージャも多いです。組織の意思決定は、他のIT企業に比べてもかなり透明性が高いように思います」(ソフトウェアエンジニア、男性)

「世界的に優秀な人が集まる会社で働くことができたため、働きながら世界のビジネスの最先端を垣間見ることができました。また、海外出張なども多く、グローバルな雰囲気の中で働くことでモチベーションを高く維持することができました。新しい製品がたくさん出るので、いるだけでワクワクすることもでき、人の役に立っている商品を出している会社という誇りも感じることができました」(営業、女性)

グーグルについて解説

グーグルについては、特に説明不要でしょう。最近では、YouTubeなどの売上も非常に伸びており、日本やアメリカ以外でも従業員数が非常に増えてきています。

グーグルの企業カルチャーが特徴的なのは非常に有名です。詳細を知りたければ、以下の書籍が非常に分かりやすいですので、ぜひ読んでみてください。

3位.プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社(P&G)

引用元:https://jp.pg.com/
本社・創業アメリカ
業界消費財(日用品、化粧品)
URLhttps://jp.pg.com/
採用ページhttp://pgsaiyo.com/index.html
中途採用、新卒採用がそれぞれ分かれています。
評価点4.61

P&Gの社員クチコミ

「グローバルと各国がパートナーとなって仕事をしているので、働き方も考え方も仕事の進め方も外資系スタイル。成長意欲の高い人たちが多く、会社も彼らの成長を加速させる環境と仕事を用意してくれる。実力があれば、若くから海外アサインメントをもらうことも可能。海外で活躍できる人材になることができる」(企画営業、男性)

「新入社員のうちから責任の大きな仕事を任せてもらえ、上司や先輩から密にフィードバックがもらえるので、成長が早いです。 マーケティングコミュニケーションだけでなく、担当ブランドのP/L管理やプロジェクトマネジメントにも責任を持つので、ブランドマネージャーになって数年経てば、ビジネスの伸ばし方や管理の仕方が全て一通りわかるようになり、どこへ行っても通用する人材になれます。1社目に入社するにはこれ以上素晴らしい会社はそうないと思います(マーケティング、女性)」

P&Gについて解説

P&Gは消費財(日用品、化粧品)のグローバル企業です。正直、いろんな身近なものがP&Gの製品だったりするので、日常に溶け込みすぎていて、逆にすごさがわからなくなっている企業ではないでしょうか。

特に、新卒就活での人気は昔から根強く、難関企業としても有名です。

4位〜5位株式会社ボストン・コンサルティング・グループ、三井不動産株式会社

4位.株式会社ボストン・コンサルティング・グループ

引用元:https://www.bcg.com/ja-jp/default.aspx
本社・創業アメリカ
業界コンサルティング・シンクタンク
URLhttps://www.bcg.com/ja-jp/default.aspx
採用ページhttps://www.bcg.com/ja-jp/careers/apply.aspx
評価点4.61

「若いうちに大企業の経営者と対話する機会が多く、担当の仕事も経営解題の解決などかなり難易度の高いものが一般的なので、早い成長スピードが期待できます。一方、その分仕事のプレッシャーも大きいですし、労働時間も比較的に長いです。耐えられるかどうかはかなり個人差があると思います」(コンサルタント、女性)

「クライアントファーストを愚直に実現している会社。一方で、アップorアウトが徹底しているので、能力のない人間は淘汰されるため、一般的な日本企業と比べると、きわめて厳しい。その分20代で仕事での修行を求める人材で、かつ一定期間在籍できる能力を有していればきわめてよい職場」(コンサルタント、男性)

5位.三井不動産株式会社

本社・創業日本
業界不動産関連、住宅
URLhttps://www.mitsuifudosan.co.jp/
採用ページhttps://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/recruit/?id=global
評価点4.59

「大きなプロジェクトを若いうちから任されるので、まちづくりを通して人の役に立っていることを感じることができる。人の巻き込み方、多くの人とビジョンを共有して一つの方向へ進めていく過程はどの職業でも良い経験となると思う」(開発、男性)

「働きやすさという面では、育児休暇制度やフレックス制度も用意されており、女性はもちろん男性にとっても、ある程度育児のしやすい環境が整備されていると感じる。不動産企業という会社柄もあり、自社の保有するコワーキングスペースでの労働も広まりつつあり、今後もますます従業員が働きやすい環境整備が進むことが期待される」(正社員、男性)

6位〜50位まで一気に紹介

ランキング企業名評価点
6プルデンシャル生命保険株式会社4.56
7シスコシステムズ合同会社 4.53
8A.T.カーニー株式会社 4.46
9中外製薬株式会社 4.43
10株式会社アシスト(SIer) 4.40
11第一三共株式会社 4.39
12サントリーホールディングス株式会社 4.38
13伊藤忠商事株式会社 4.37
14三井物産株式会社 4.37
15三菱商事株式会社 4.33
16株式会社キーエンス 4.31
17アビームコンサルティング株式会社 4.28
18株式会社リクルートホールディングス 4.27
19株式会社クイック 4.26
20Apple Japan合同会社 4.26
21株式会社竹中工務店 4.26
22株式会社電通 4.23
23特許庁 4.18
24株式会社ユーザベース 4.18
25東京海上日動火災保険株式会社 4.18
26アイ・ケイ・ケイ株式会社 4.17
27アクセンチュア株式会社 4.17
28株式会社JSOL 4.17
29デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 4.16
30アサヒビール株式会社 4.15
31株式会社野村総合研究所 4.15
32ボストン・サイエンティフィックジャパン株式会社 4.15
33エムスリーキャリア株式会社 4.13
34ソニー株式会社 4.13
35フューチャーアーキテクト株式会社 4.12
36トヨタ自動車株式会社 4.11
37株式会社LIFULL 4.10
38株式会社ほけんのぜんぶ 4.09
39株式会社キャリアデザインセンター 4.08
40デル株式会社 4.07
41エン・ジャパン株式会社 4.06
42兼松株式会社 4.06
43Sansan株式会社 4.05
44株式会社博報堂 4.05
45スリーエムジャパン株式会社 4.04
46日揮ホールディングス株式会社 4.03
47アメリカン・エキスプレス・インターナショナル・インコーポレイテッド 4.03
48株式会社ビズリーチ 4.02
49スターバックスコーヒージャパン株式会社 4.02
50味の素株式会社 4.02

過去ランキングとの比較

過去の働きがいのある企業ランキングについては、こちらをご覧ください。

OpenWorkの【働きがいのある企業ランキング】を年度ごとに比べてみた

2019年5月7日

圧倒的なセールスフォース、グーグル、P&G

2019年版と比べると、1位と2位が入れ替わった形になっています。また、2014年〜2018年版で5年連続5位以内にランクインしていたP&Gが3位に返り咲きました。

セールスフォース、グーグル、P&Gは圧倒的なランキング上位常連企業で、セールスフォースは過去7年のうち1位2回、2位2回を獲得。グーグルは1位1回、2位3回、3位1回を獲得。P&Gは1位4回、3位2回を獲得しています。

三井不動産、ボストンコンサルティンググループは昨年も上位

三井不動産、ボストンコンサルティンググループも2019年版に引き続き上位をキープしています。両企業とも徐々にランキング上位の顔ぶれになってきています。

傾向としては、徐々に総合商社のランキングが落ちてきているのが気になります。国内企業では圧倒的な就活人気を誇る総合商社ですが、「働きがい」という切り口では、外資系グローバル企業にランキングで負けてしまっています。

ランキング外でも総合評価上位の企業が複数あり

2020年版は、外資系グローバル企業でも、マッキンゼーやゴールドマンサックスなどの企業はランキングから外れています。

ただし、実際の総合評価を見に行くと、

マッキンゼー:4.68

ゴールドマンサックス:4.39

となっているため単純にクチコミ投稿がないため、ランクインできていない、ということも考えられます。

傾向は大きく変わらず

2020年版はここ数年の傾向と大きく変わっていません。外資系グローバル企業がIT、消費財、コンサルティングと業界を問わず、満足度が高い状態となっています。おそらく、待遇面(給与や福利厚生)で優れていることと、適正な人事評価、オープンなカルチャーといったところが重視されている結果ではないでしょうか。

まとめ

以上、OpenWork発表【2020年版】働きがいのある企業ランキングについての解説記事でした。さらに詳細が知りたい方は、OpenWork公式ページでランキングをご覧ください。

今後も様々な切り口で順位づけされている企業ランキングについて、解説していきます。