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転職口コミサイトの問題点「口コミ・評点操作」
転職口コミサイトの口コミの信憑性について、最も大きな課題のひとつが企業が口コミや・評点を裏で操作する問題です。
転職系の口コミサイトだけでなく、Amazonや食べログなどでも口コミ操作は大きな課題とされています。
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口コミ・評点操作の実態
企業はなぜ口コミ・評点操作をするのか
企業が口コミ・評点を操作する理由は、企業ブランドイメージの向上と採用をやりやすくするためです。
今や転職口コミサイトは無名の中小企業にとって、一つの販促チャネルといっても良いかもしれません。評点が高ければ、一般のユーザーに安心感を与えることができます。それだけ商品やサービスを売ったり、採用もやりやすくなります。
ただし、全ての企業が従業員に対して、満足のいく企業ではありません。時には、酷評をされるケースもあるでしょう。中小企業にとって、企業の評点が低いことは、経営者である自分自身が批判されている気になるのも止むを得ないかもしれません。
口コミ操作の何が問題か
口コミ操作の何が問題なのか。
それは、企業の嘘の口コミがインターネットサービス全体の価値を大きく下げてしまうことです。インターネットサービスの価値が下がれば、ユーザーは離れていき、利用されなくなります。結果的に企業側も思惑も達成することはできません。
たとえば、Amazonで売られている口コミが全部企業側が投稿したものだとしたら、誰も口コミを信じなくなりますよね。それでは、口コミ自体の価値はゼロです。食べログでも口コミどころか、店の全体の評価、評点なども信用されなくなる恐れがあります。そうするとインターネットービス自体が利用されなくなります。
口コミ・評点操作のやり方
- 会社経営者が社員に命じて、会社自身が「やらせ口コミ」を書き込む方法
- 代行業者に報酬を支払って「やらせ口コミ」の書き込みを依頼する方法
会社経営者が実際に働いている社員に、実態とは関係なく、良い評価を書かせるケースです。この場合は、ある意味本当の評価かどうかは定かではありませんが、社員が書いているという点ではまだマシかもしれません。
問題は、企業が代行業者に報酬を支払って依頼する方法です。企業で働いたこともない代行業者のサクラがそれっぽい文章を書いて、高評価をつけていきます。
代行業者は、「やらせ口コミ」を書き込むだけで、マーケティングと称したりしております。
口コミ・評点操作はバレない?
100%確証をもたれることは、稀ですがほぼ確実にバレます。
やらせ口コミのみやぶる方法は後ほど解説します。
ちなみにやらせ口コミの内容次第ではこんなケースもあるようです。
不適切な嘘の書込みで、インターネット上の情報を操作しようとする「やらせ口コミ」は、「景表法」という法律に違反するおそれが高い行為です。
操作された口コミをみやぶる方法
それでは、やらせ口コミをみやぶる方法を解説していきます。100%ではないですが、ほぼみやぶることができます。
やらせ口コミの特徴
やらせ口コミにはいくつかの特徴があります。
a.とにかく全部肯定している
b.普通の文章なのに、評点だけが高い
c.他の口コミについて、こういう口コミは嘘だと否定している
d.全体の評点を上げるために、複数の口コミが一定期間で大量投稿されている
企業のやらせ口コミの判別ステップ
- 調べたい企業の総合評点を調べる
- 複数の転職口コミサイトで並列に比較する(おすすめ転職口コミサイトは転職会議、カイシャの評判、Vorkers)
- 明らかな評価の高低差があれば、怪しい
- 高評価をしている口コミサイトの口コミをチェック(チェックしきれないほどの数(1000件以上)か確認)
- 高評価の口コミが一定期間に集中していたら、さらに怪しい
- 口コミの内容がa,b,cパターンに該当すれば、ほぼ確実
- 念の為、数ヶ月前~1年程さかのぼって口コミをチェック
以上のステップでほぼ確実に判別することができます。
こんなのチェックしきれないよ!と思ったら、ひとまずa、bパターンの口コミがあって、転職会議とVorkersを比較してあまりに点数が離れていたら要注意ということを覚えておくとようでしょう。
転職口コミサイトとの付き合い方
さて、転職口コミサイトの企業によるやらせ口コミをみやぶる方法を解説してきましたが、本当に重要なのは、転職口コミサイトとの付き合い方だと筆者は考えています。
今後も転職口コミサイトがなくなることは絶対にありませんし、口コミサイト自身も企業の客観データ(公開情報)や審査の仕方を改善し、より信憑性のある情報が掲載されるようになるでしょう。
しかし、最後にその情報を判断するのは、ユーザー個人個人です。
あくまで参考にする情報源の一つとするべきです。企業の口コミを鵜呑みにせず、情報を判断できるスキルを養うのが転職口コミサイトとの上手な付き合い方といえるでしょう。