ほとんどの人が勘違いしている?年代、キャリア別の転職方法まとめ

転職をしようとしたとき、あなたならどうやって進めていきますか。例えば、こんな風に考えたりしませんか。

  • とりあえず、リクナビで求人見てみよう
  • とりあえず大手の知っているエージェントに登録したらなんとかなるだろう
  • そういえば、友達が転職エージェントで転職に成功したから、紹介してもらおうかな

実は、転職未経験者(中には転職経験者)の多くは、上のように考えてしまっています。しかし、このような転職方法は間違っています。正確にいうと、間違っているとまでは言いませんが、全ての人に適している方法ではありません。

なぜなら、人によって転職市場での市場価値が異なるからです。

極端な話をすると、市場価値が高ければ、ヘッドハンティングや引き抜きの話がくるため、自ら探しに行かなくても転職が進んでいきます。逆に市場価値が低いと、エージェントに相談してもサポートを受けられなかったり、求人サイトで応募しても面接に進まなかったりと、自ら積極的に動かなければ、転職が進みません。

そして、転職市場における市場価値は、何に影響するかというと

  • 年齢(年代)
  • キャリア

この二つです。年齢(年代)とキャリアによって市場価値が決まり、市場価値によって転職方法も異なってきます。重要なのは、自分の市場価値を把握し、最適な転職方法を理解し、転職を進めていくことです。

そこで今回は、転職方法の種類、メリット・デメリット、年代別の転職方法とキャリア別の転職方法を詳しく解説していきます。転職方法を間違えば、転職に失敗する可能性も高くなってしまうので、後悔のない転職をするため、自分に最適な転職方法を見つけましょう。

転職方法の大まかな分類

まずは、簡単に転職方法について説明しておきましょう。転職方法を大きく分けると以下の5つに分類できます。なお、ヘッドハンティングによる転職はかなり特殊なため、今回の分類からは外しています。

  • 知人の紹介(一部ではリファラル採用と言われる)
  • 企業の採用ページから直接応募する
  • 求人サイト(リクナビ、doda)で直接企業に応募する
  • 転職エージェント経由で応募する
  • スカウトサイトに登録してスカウトを待つ

それぞれの転職方法のメリット・デメリット

転職方法ごとにメリット・デメリットがあるので、しっかり理解しておきましょう。

転職方法メリットデメリット
知人紹介・内情がわかりやすい・選考辞退しづらい
・入社後に辞めづらい
企業の採用ページから直接応募・自分の興味ある企業に応募できる・採用要件は自分ではわからないことがあり内定率が低い
求人サイトから直接応募・企業と直接やりとりができて、比較的スムーズに進む・採用要件は自分ではわからないことがあり内定率が低い
・求人の選択肢が少ない
転職エージェント経由で応募・企業に自分を推薦してくれる
・給与交渉を代行してくれる、
・直接企業とやりとりできない
・担当者やエージェントによって、サービスの質にばらつきがある
スカウトサイトでスカウトを受ける・いろんな求人のスカウトを受け取ることができる・複数のエージェントと面談する必要がある

年代別の転職方法

年代は主に5つに分けられます。

  • 第二新卒
  • 20代
  • 30代
  • 40代
  • 50代

第二新卒の転職方法

新卒の就活を除けば、最も若い転職層はいわゆる第二新卒層と言われています。明確な定義が決まっているわけではありませんが、多くの場合は、学校(大学)を卒業して1〜3年経過している25歳前後の層をさします。

転職マーケットから見た第二新卒層の特徴

  • 経験よりもポテンシャル
  • キャリアチェンジしやすい

転職市場から見て、第二新卒は即戦力というよりも育成対象です。また、給与レンジも新卒とそれほど変わらず高くないので、比較的どの企業もポテンシャルがあれば、欲しい層になります。経験を求められない分、キャリアチェンジも可能です。

第二新卒で転職する方法は?

  • 大手総合型エージェント(リクルート、doda、マイナビエージェント、パソナなど)
  • 第二新卒向けに特化した転職エージェント(ハタラクティブ、ウズキャリ、第二新卒エージェントneo)
  • 大手求人媒体(リクナビネクスト、doda、エン・ジャパン、マイナビ転職など)

第二新卒側から見れば、新卒時に就活に失敗した、もしくは入った企業がよくない企業であった場合のリトライの意味合いがあります。なので、優良企業を多くクライアントに抱えている大手総合エージェントでのサポートを受けるのが良いでしょう。しかし、大手優良企業での第二新卒層採用は内定率が高くありません。そこで、第二新卒に特化したエージェントがあるので、合わせてサポートを受けるのが良いでしょう。

また、エージェントに紹介を受けなかったけど、気になる企業があれば、求人サイトで自己応募してみるのもアリでしょう。ただし、どうしても採用要件とのマッチングが自分ではできないため、書類選考合格率は低くなります

20代の転職方法

転職マーケットから見た20代層の特徴

  • 経験+ポテンシャル
  • キャリアチェンジしやすい

転職市場からみると、20代(今回は26~29歳くらい)は、企業としては、最も多く採用したい層になります。また、第二新卒ほど育成対象として見られませんが、キャリアチェンジもまだまだ可能です。逆に、ある程度の業界経験や職種経験がある人は非常に需要が大きいといえます。

例えば、営業経験が3~5年ほどあり、ある程度の実績をあげていれば、年収アップ、キャリアアップはしやすいくなるでしょう。(もちろん最大手企業にいると難しい場合もあります。)

20代で転職する方法は?

  • 大手総合型エージェント(リクルート、doda、マイナビエージェント、パソナなど)
  • スカウトサイト(ビズリーチ、AMBIなど)※ハイキャリア
  • 友人の紹介(リファラル)
  • Green(グリーン)、Wantedly(ウォンテッドリー)などのカジュアル面談が可能な求人媒体
  • 大手求人媒体(リクナビネクスト、doda、エン・ジャパン、マイナビ転職など)

転職方法としては、同じく大手総合型エージェントに登録してサポート受けましょう。選択肢が比較的多いため、多くの求人を紹介されるかと思います。また、ハイキャリア向けのビズリーチ、AMBIというスカウトサイトに登録して、企業やエージェントからのスカウトを受け取りましょう。そして、ベンチャーやスタートアップ、Web業界で多いのがリファラルやカジュアル面談からの転職です。Green、Wantedlyなどを利用して気になる企業とカジュアル面談を組んでみましょう。

30代の転職方法

転職マーケットから見た30代層の特徴

  • 経験
  • キャリアチェンジしにくい
  • マネジメント経験や何かしらの希少性

30代では市場価値が高い人と低い人の差が大きくなってくる時期です。ですので、転職市場からみると二極化が始まります。

30代で転職する方法は?

  • 30代前半までは、大手総合型エージェント(リクルート、doda、マイナビエージェント、パソナなど)
  • スカウトサイト(ビズリーチ、キャリアカーバーなど)※ハイキャリア
  • 30代前半までは、Green(グリーン)、Wantedly(ウォンテッドリー)などのカジュアル面談が可能な求人媒体
  • ハイクラス特化のエージェント(JACリクルートメントなど)
  • Linkedin(リンクトイン)でリクルーターからスカウトを受け取る
  • 友人の紹介(リファラル)

30代前半では大手総合型エージェントを利用できますが、30代後半になってくると人によっては、紹介できる求人がない=サポートを受けられない場合も出てきます。また、ハイクラスになってくると総合型の求人では、キャリアアップに繋がらない場合も出てくるので、ビズリーチやキャリアカーバー、ハイクラス特化型のエージェント、Linkedinなどの転職方法がおすすめとなります。

40代以上の転職方法

転職マーケットから見た40代層の特徴

  • 経験ないと転職自体が難しい
  • キャリアチェンジしにくい
  • マネジメント経験や何かしらの希少性は必須

転職市場からみた40代は、需要がかなり減ってきます。唯一需要が上がってくるのが、マネジメントで実績を残していたり、事業部や大きなプロジェクトの責任者を経験して実績を出したことがある人です。簡単にいうと経験・実績が全てです。

40代で転職する方法は?

  • ハイクラス特化のエージェント(JACリクルートメントなど)
  • スカウトサイト(ビズリーチ、キャリアカーバーなど)
  • 大手総合型エージェントのうちハイクラスが得意なエージェント(リクルート、パソナなど)
  • Linkedin(リンクトイン)でリクルーターからスカウトを受け取る
  • 友人の紹介(リファラル)

転職方法としては、よりハイクラスに強い、もしくは特化したエージェントを利用していくことになります。

キャリア別の転職方法

スタッフ(ジュニア)レベルの転職方法

スタッフ(ジュニア)レベルとは、ある職種や業界、領域でおよそ1〜3年経験を積んでいる人をさします。

特徴としては、

  • 職種経験、業界経験を活かして、キャリアアップ(年収、待遇)をする
  • 業界経験を活かして、職種チェンジをする
  • 全く新しい職種、業界、領域にキャリアチェンジする

スタッフ(ジュニア)レベルの転職方法は?

イメージは第二新卒、20代の転職方法と同様です。

  • 大手総合型エージェント(リクルート、doda、マイナビエージェント、パソナなど)
  • スカウトサイト(ビズリーチ、AMBIなど)※ハイキャリア
  • 友人の紹介(リファラル)
  • Green(グリーン)、Wantedly(ウォンテッドリー)などのカジュアル面談が可能な求人媒体
  • 大手求人媒体(リクナビネクスト、doda、エン・ジャパン、マイナビ転職など)

スタッフ(シニア)レベルの転職方法

スタッフ(シニア)レベルとは、ある職種や領域でおよそ4〜8年経験を積んでいる人をさします。

特徴としては、

  • 職種経験、業界経験を活かして、キャリアアップ(年収、待遇、役職)をする
  • 業界経験を活かして、職種チェンジをする(年収、待遇やや減)
  • 全く新しい職種、業界、領域にキャリアチェンジする(年収、待遇減)

スタッフ(シニア)レベルの転職方法は?

イメージは20代の転職方法、30代の転職方法と同様です。

  • 30代前半までは、大手総合型エージェント(リクルート、doda、マイナビエージェント、パソナなど)
  • スカウトサイト(ビズリーチ、キャリアカーバーなど)※ハイキャリア
  • 30代前半までは、Green(グリーン)、Wantedly(ウォンテッドリー)などのカジュアル面談が可能な求人媒体
  • ハイクラス特化のエージェント(JACリクルートメントなど)
  • Linkedin(リンクトイン)でリクルーターからスカウトを受け取る
  • 友人の紹介(リファラル)

マネージャーレベルの転職方法

マネージャーレベルとは、ある職種や領域での経験に加え、ピープルマネジメントの経験がある人のことをさします。

マネージャーレベルの転職方法は?

イメージは30代、40代の転職方法と同様です。

  • ハイクラス特化のエージェント(JACリクルートメントなど)
  • スカウトサイト(ビズリーチ、キャリアカーバーなど)
  • 大手総合型エージェントのうちハイクラスが得意なエージェント(リクルート、パソナなど)
  • Linkedin(リンクトイン)でリクルーターからスカウトを受け取る
  • 友人の紹介(リファラル)

専門職・専門業界別の転職方法

上記では、ビジネス系やコーポレート系の職種を念頭に解説を行いましたが、ITエンジニアや看護師、薬剤師などの専門職については、総合型よりも専門特化型のエージェントや求人媒体での転職がおすすめです。求人の多さや職種への理解もさることながら、企業とのリレーションが総合型よりも取れていることも多いです。

なお、最近ではITエンジニアなどは、入札指名型の求人媒体や、フリーランスの紹介エージェント、リファラルなど転職方法が非常に増えてきています。

ITエンジニア向けの転職方法

経験者の場合(利用候補)

ITエンジニアは有効求人倍率が非常に高く、どこの企業も取り合いになっています。ある程度のスキルや経験があれば、転職に苦労したり、なかなか転職が出来ないというケースは珍しいでしょう。

最近では、大手総合型のエージェントも、Web系企業やベンチャー、スタートアップへの転職支援を積極的に行うようになりました。

特徴的なのは、転職ドラフトやPaiza転職などエンジニアに特化した転職サービスがあることと、Twitter経由での採用が増えていることです。

未経験の場合(利用候補)

未経験の場合は、レバレジーズやワークポート、ギークリーなどのIT業界を専門にしているエージェントに登録して、未経験可能な求人を紹介してもらうことをおすすめします。しかし、全くの未経験であれば、エージェント側も紹介する求人が限られてしまい、結果、自身がやりたいことと異なる求人を紹介されるケースもあるようです。

中には、TECH CAMPやDMM WEB CAMPのように、実務は未経験ですが、ある程度のコーディングやプログラミングの知識を短期集中で学び、転職サポートまで行う企業が増えています。

その他専門職系の転職方法

専門職でいうと、医師、薬剤師、看護師などの医療系転職エージェントや転職サイトは非常に充実しています。また最近では、会計士や税理士などに特化した転職エージェントや転職サイトも増えてきました。そのほかにも様々な専門職系や業界の転職エージェントや転職サイトが増えてきています。

これだけは押さえておきたい!おすすめ転職エージェント23選

ここでは、各年代、キャリアごとの転職方法で紹介した転職エージェント、転職サイト、スカウトサイトを一覧でまとめています。

カテゴリ企業名・サービス名年代・キャリア・特徴
転職エージェントマイナビエージェント
20代、30代 若手サポートに定評
転職エージェントリクルートエージェント
全年代 転職支援No.1
転職エージェントdodaエージェントサービス
20代、30代 サポート力に定評
転職エージェントパソナキャリア
20代、30代 
転職エージェントJACリクルートメント
30代、40代、ハイクラス
転職エージェントギークリー
ITエンジニア
転職エージェントtype転職エージェント
20代、ITエンジニア
転職エージェントコトラ
ハイクラス、金融、コンサル
転職エージェントムービンコンサル
転職エージェントMS-Japan管理系、会計士、弁護士など
転職サイト リクナビネクスト
20代、30代
転職サイトdoda20代、30代
転職サイトマイナビ転職20代、30代
転職サイトエン・ジャパン20代、30代
転職サイト転職ナビ20代
転職サイトGreen20代、30代、IT・Web・ベンチャー
転職サイトWantedly20代、30代、IT・Web・ベンチャー
スカウトサイトビズリーチ30代、40代、ハイクラス
スカウトサイトキャリアカーバー30代、40代、ハイクラス
スカウトサイトAMBI20代、ハイクラス
スカウトサイトキャリトレ20代
スカウトサイト転職ドラフト ITエンジニア
年収が先に分かる
スカウトサイトミイダス20代、30代、市場価値が測れる

最後に

転職エージェントのビジネスモデルは理解しておく

転職を経験されたことがある人はほとんど知っているかと思いますが、転職エージェントはほぼ完全無料となっています。転職という人生でも大きなイベントであるにもかかわらず、1円も払わないことが通常です。

その理由は、転職先の企業が転職エージェントに対して、手数料を支払っているからです。そして多くの場合は、入社するまでは転職エージェントには1円も支払われません。つまり、あなたがどれほど、転職エージェントからサービスを受けようと、そのエージェント経由で入社しなければ、1円の利益にもならないのです。

それが理由で、しばしば転職エージェントに、内定先企業をゴリ押しされるという事態が発生したり、企業の良い面ばかりを強調され、悪い面を全く聞かされていなかった、というケースが発生します。

転職エージェントを利用した失敗事例は、そういったケースが原因で起こることがほとんどです。

これから転職活動をされる場合は、転職エージェントのビジネスモデルを理解した上で、エージェントを利用していくことが重要です。

転職エージェントと転職口コミサイトの併用が最も効果的

転職エージェントで失敗しないためには、自ら情報を収集することも重要です。その際に非常に役に立つのが転職口コミサイトと呼ばれる企業の口コミ・評点を見ることができるサイトです。転職口コミサイトの比較記事はこちらです。

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